2018年5月7日月曜日

尻尾をなくしたお友達

今作業部屋として使っている家の離れにいる猫は元々ノラだった。
今旅立つ準備をしている。
補充をしなくなった餌のお皿が寂しげ。
猫は死ぬ間際に準備を初める。餌も食べず、水分もとらず。口を堅く閉ざして痩せて目が大きき見える顔できょろきょろ見渡したり、じっと静かに目を閉じてみたり。
数日前から鼻炎がひどくなり、鼻水がとめどなく出て固まってそれをお湯につけたタオルでとるんだけどすぐに鼻水があふれてくる。
病院で検査して注射してもらったけどよくならない。

最初家にきた時、尻尾が短く先がずる剥けで血を流していた。
病院で診てもらった時、もしかしたら車に尻尾をはさまれ、驚いた拍子に猫が走り出し、尻尾がちぎれてしまったのかもしれないと聞いた。割とあることらしい。そのあまりに痛々しい惨状を想像して、動物病院の診察室で私が失神してしまった。人がお世話になるところじゃあないのに。
でもなんとか手術もして尻尾といえる状態ではないくらいの短い尻尾になり元気な姿を取り戻した。
それから4年ほど、作業部屋に居着いて共に生活して来た。
なんともいえない思いや楽しい思いをかかえる私の側にいつもいてくれて、その部屋で孤独を共有してきた。
少しの距離感を保ちながらも寄り添ってくれているのがわかる。

あともう少し、頑張ってね。

side story

いつもの衣食住などの生活とは全く別のストーリーが自分の中で続いてて( 途切れることもある)コスメショップで見たブルーのラメ入グロスや春一番の風の香りを混ぜた色はどんなだろうとか、スマートフォンの中に見る日暮れ前の東京タワーのこととか。 感情表現豊かな親せきの人を見ていると完成よ...